染めた直後にうねりを伸ばしたくなる気持ちは自然ですが、勢いで同日に進めると色落ちやダメージが一気に表面化しやすくなります。カラー後に縮毛矯正をしたいときは順序と待機日数を見極め、髪の負担と仕上がりの両立を目指しましょう。
- 同日施術は色落ちと負担が大きく特に避けたい場面です。
- 酸化カラーは7〜14日、ブリーチは14〜30日を目安に待機します。
- 履歴が不明なセルフカラーは必ずテスト毛で確かめます。
カラー後に縮毛矯正をしたい場面での基本判断を整理してみましょう
まずは「なぜ待つのか」を理解すると無理のない計画が立てやすくなります。カラー直後の髪はアルカリ膨潤や酸化で内部が不安定になり、熱と還元による再編成に耐えにくい状態だからです。
同日施術と別日施術の分かれ目
色素が定着しきる前に高温アイロンと還元剤を当てると褪色が進み、手触り低下やパサつきが顕在化します。別日に分けるほど色持ちと質感の両立がしやすくなります。
色落ちが起きる仕組み
酸化染料はアルカリ下で毛髪に入り酸化重合で発色しますが、後工程の高温や再アルカリ化で色素が流動化しやすくなります。キューティクルの微細な開きが続くと洗浄だけでも退色が進行します。
残留アルカリとpHの回復
施術直後は毛髪内外にアルカリや過酸化の影響が残り、数日〜数週間かけて弱酸性側へ戻ります。酸性処理でのpH復元やキレートでの残留除去を併用すると次工程の安定度が上がります。
「先に縮毛矯正」か「先にカラー」かの原則
原則は縮毛矯正を先に、カラーは後日という順序が色持ちと質感に有利です。今回はすでにカラー後であるため、待機→診断→テスト毛→低負担設計の手順で進めます。
ブリーチ毛や白髪染め高頻度の例外
高明度ブリーチや月1回の白髪染め反復は脆弱化が進みます。還元や熱の圧を弱めた「伸び感7〜8割」をゴールにすると破断リスクを下げられます。
| カラー種別 | 推奨待機日数 | 色落ちリスク | 仕上がり影響 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 酸化カラー(おしゃれ染め・白髪染め) | 7〜14日 | 中 | 熱での褪色に注意 | 酸処理とキレート併用 |
| ブリーチ・ハイライト | 14〜30日 | 高 | 伸ばしは控えめ | 低温アイロンと酸性域も検討 |
| カラートリートメント・弱酸性カラー | 3〜7日 | 中 | 被膜で薬剤浸透阻害 | 前洗浄で整える |
| ヘナ・金属系染料 | 要テスト毛 | 変動 | 反応予測困難 | 施術見送りを含め再計画 |
| セルフカラー不明履歴 | 最低7日 | 高 | 局所ムラ増大 | 複数本のテスト毛必須 |
上の表は一般的な目安であり個髪差が大きい前提で使います。次章以降で科学的背景とケース別の組み立てを示し、あなたの条件に寄せて調整していきましょう。
カラー後に縮毛矯正を行うときの化学をやさしく押さえていきましょう
毛髪は主にケラチンとシスチン結合で強度を保ち、カラーは酸化、縮毛矯正は還元と熱再結合で形状を変えます。工程を近づけすぎると酸化と還元が重なり合い、脆さや褪色が増幅します。
アルカリ膨潤とキューティクルの開閉
酸化カラーや一部の還元剤はアルカリで膨潤を促し内部に作用します。キューティクルの開きが残ると水や界面活性剤で色素やCMCが流出しやすくなります。
還元→熱→再酸化の流れ
縮毛矯正はシスチンを還元し配列を整えてから熱で形を固定し、酸化で再架橋します。カラー直後は酸化履歴が新しく熱で色素が崩れやすい点に注意します。
ブリーチの二段階ダメージ
ブリーチは表面脂質の酸化破壊に始まり、反復でコルテックスの構造劣化が進み強度が低下します。そこへ高温やテンションが加わると切断のリスクが急上昇します。
金属イオン・ヘナ・被膜の影響
金属イオンやヘナの残留は薬剤反応や熱挙動を乱し、局所的な色味変化や発熱を招くことがあります。見極めが難しい場合は施術見送りも選択肢に入れます。
残留アルカリとpH復元の意味
カラー後の残留アルカリや過酸化要素は数日かけて緩和されます。弱酸性の後処理やキレート処理で整えた上で縮毛矯正に進むと安定度が増します。
- 健康毛はpH4.5〜5.5付近で安定しやすいです。
- 酸化カラーや還元矯正はアルカリ側で作用しやすいです。
- 施術間隔でpHの回復を待つことが負担軽減に直結します。
この章の要点は「酸化と還元を重ねない」「アルカリ履歴を薄める」「温度とテンションを控える」の三つです。次章はあなたの直近のカラー条件に合わせて設計します。
カラー後に縮毛矯正したいケース別の待機日数と処方設計が安心です
ここでは代表的な履歴ごとに待機日数と設計の目安を整理します。最終判断はテスト毛で裏取りし、無理を感じたら躊躇なく延期します。
酸化カラー(白髪染め・おしゃれ染め)直後
目安は7〜14日で、前処理に酸リンスやキレートを入れ、弱〜中アルカリの還元でアイロン温度は160〜170℃に抑えます。退色を嫌う場合は酸性ストレートを検討し、真っ直ぐさは8割狙いに留めます。
ブリーチ・ハイライト後
目安は14〜30日で、可塑性が低下しているため酸性〜微アルカリ域での設計が現実的です。アイロンは150〜165℃程度でテンションを弱め、毛先は温度をさらに5〜10℃下げます。
カラートリートメントや弱酸性カラー
目安は3〜7日で、被膜や染料残りが薬剤浸透を阻害しやすいです。前洗浄で皮膜を軽く落とし、薬剤は浸透しやすい根元部を中心に塗布幅を短くします。
ヘナ・インディゴ・金属系の不明履歴
局所発熱や反応不良が起きやすいため、複数束のテスト毛で薬剤と熱を段階評価します。異常が出る場合は矯正自体を見送り、次回の順序最適化へ切り替えます。
セルフカラーのムラが強い場合
中間〜毛先のコンディション差が大きいため、リタッチ幅を薄くし薬剤を塗り分けます。伸ばしきりを狙わず前髪や表面のみポイント矯正にすると失敗率が下がります。
- テスト毛は根元・中間・毛先の3部位で取ります。
- 温度は165℃を基準に±10℃で反応差を確認します。
- 「伸び率8割」での可否を先に判断します。
ケース別の基準は安全側に倒し、仕上がりは「強さより均一さ」を優先します。次章ではサロンでの進め方を工程ごとに示します。
カラー後に縮毛矯正へ進む前のサロン工程と安全プロセスがおすすめです
工程を書き出しチェックリスト化すると見落としが減り、結果が安定します。ここでは問診から仕上げまでの要所と数値の目安を共有します。
履歴ヒアリングと触診・含水率の確認
いつどの薬剤でどの温度だったかを可能な限り具体化します。触診では表面ザラつきと中間のコシ、毛先の引っ掛かりを分けて評価します。
テスト毛と薬剤・温度レンジの決定
還元剤の種類とpH、放置時間、プレス圧と温度を3水準で試します。目標は「色落ち最小で伸び率7〜8割」のバランス点を見つけることです。
前処理・中間処理・後処理の役割
前処理はキレートと弱酸性でpH復元を促し、過酸化の残りを整えます。中間処理はたんぱく系の補強で熱変性を和らげ、後処理は酸化固定と残留の中和を担います。
| 工程 | 狙い | 数値の目安 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 前処理 | 残留や金属の除去 | 弱酸性・短時間 | カラー直後は強い脱脂を避ける |
| 還元 | 結合の可塑化 | pH約7〜9 | ブリーチ毛は下限寄り |
| アイロン | 配列固定 | 150〜170℃ | テンションは最小限 |
| 酸化 | 再架橋 | 適正濃度・充分時間 | 流し不足に注意 |
| 後処理 | pH復元・残留除去 | 弱酸性 | 洗浄力過多を避ける |
仕上げでは冷風を当てて表面を整え、濡れ戻りやうねり戻りを確認します。必要に応じて前髪や耳前のみ追加で微調整します。
カラー後に縮毛矯正する日の前後で自宅ケアを整えてみましょう
ホームケアの差が色持ちと手触りに直結します。施術の前後7〜10日は特に摩擦と高温を避け、皮膜を作りすぎず潤いを逃さないケアを意識します。
前日まで:皮膜を薄く整える
洗浄は穏やかにしてスタイリング剤は軽く、被膜系は控えめにします。ブラッシングは目の粗い物を使い、就寝時はナイトキャップや枕カバーで摩擦を減らします。
当日〜48時間:濡らしすぎず高温を避ける
濡れたまま放置せず、ドライヤーは距離を取り風量中心で乾かします。コテやアイロンは原則お休みし、やむを得ない場合でも低温で短時間に留めます。
72時間以降:色持ちと保湿の両立
弱酸性寄りのケアでキューティクルを整え、摩擦の少ないタオルで水分を優しく拭き取ります。週1回程度の補修系トリートメントで内部の保水と柔軟性を底上げします。
- 洗浄は「ぬるめ・短め・優しめ」を合言葉にします。
- 紫外線が強い日は外出時に帽子で遮ります。
- 就寝前は毛先を面で収めて絡みを防ぎます。
毎日の微差が積もると退色とザラつきの進行が緩やかになります。次章で次回以降の予約設計を最適化します。
次回以降は「縮毛矯正→カラー」の順序で予約設計を最適化していきましょう
カラー後に縮毛矯正したい事情は誰にでも起こりますが、次回からは順序の最適化で余裕を作れます。計画性が高まるほど、仕上がりの再現性と色持ちが安定します。
基本の順序と間隔
理想は縮毛矯正を先に行い、7〜14日空けてカラーです。ブリーチや高明度を併用する場合は14〜30日へ広げます。
根元リタッチ幅のコントロール
矯正は根元中心のリタッチとし、中間〜毛先は必要最小限に留めます。カラーは伸び幅に合わせて塗り分け、毛先は弱い処方で質感を守ります。
年2〜3回のメンテと季節変動
梅雨や湿度ピークの前に1回、秋口に1回など生活リズムに合わせて計画します。ダメージが蓄積している年は回数を絞り、ポイント矯正で凌ぐ方法も有効です。
- 縮毛矯正後は2週間以内の高温アイロンを控えます。
- カラー後は48時間の濡れ戻り対策を徹底します。
- 長期計画では「強い薬より塗り分け」を合言葉にします。
順序を固定し間隔を守るだけで色落ちとパサつきは目に見えて減少します。無理のない計画でコンディションを底上げしましょう。
まとめ
カラー後に縮毛矯正をしたいときは待機日数とテスト毛で安全域を確かめ、酸化と還元を重ねない設計で臨むのが要点です。次回は「縮毛矯正→7〜14日→カラー」の順序を基準にして仕上がりと色持ちを両立させませんか。

